有意義な調査を実施する興信所

大都会の探偵

大都会である東京には数百の探偵事務所や興信所がある。その殆どが個人として認可を受けている探偵であ るという。
全ての調査をきちんとこなせる探偵事務所や興信所は30社程度と思っている。

探偵にとって人の多さ、車の多さ、都心を網羅している交通網、信号の多い道路状況から規制道路など探偵 調査業務に支障をきたす要素が多すぎる大都会。

聞き込みひとつでも難易度はかなり高い。何しろ隣人に対して無関心な人が多く、交流も少ない。ましてマ ンションやアパートに居住している対象者に対して聞き込みをしてもなかなか情報が得られない。地方や田 舎だとそれこそ1km離れていても顔見知りで情報が得られる場合もある。それが都会だと隣人ですら挨拶 をした事もなく、どんな人が住んでいるのかすら知らないという状況にぶち当たる事がしばしばなのである 。これでは聞き込みも何もできない。

尾行についても難易度は高い。
人の多さについては雑踏での尾行はかなり近くまで近寄って尾行していかないと人混みに紛れてすぐに見失 ってしまう。人混みの多い繁華街などは特に要注意である。
また都会では歩いての尾行も多く、都会の主要 駅では大型百貨店や商業施設もあり、いずれも駅と直結していたり、出入口も1階ばかりではなく、地下や 階上など数カ所にも及び、エレベーターなどで同乗できなければ、その時点で見逃してしまう事もある。

こ れが田舎だと殆どが車の移動で大型スーパーに行っても駐車場で待っていれば買い物をしてだいたいが戻っ てくる。また交通の便の良いのも問題である。なにしろ殆どどこでもすぐにタクシーが拾えるのである。

例えばある場所から対象者が出てきた。歩いて大通り方面へ向かう。そこは一方通行路を逆行して歩いてい く。そこへ1台の空車タクシーが来て乗られる。こちらは次の空車を待たなければならない。探偵車輌は一 方通行のため、別密を遠回りしている為に間に合わない。これまた見逃しなのである。

そして車の多さや信号の多い道路状況にも閉口する。先ほどの例をそのまま使うと上手く後続の空車に拾え、 探偵車輌も追いつき、尾行に入る。相手のタクシーが黄色信号で交差点に入り、先に行ってしまう。信号を 待っている間に交差点の左右から入ってきた車が10数台、更に次の信号でも同様な事が、こうなると相手 の車との差はどんどん広がるばかりである。

このように大都会では調査において不利な状況も多いのだがまた逆に利点もある。深夜まで人通りがある事 や張り込みなどでは雑踏に隠れる事もでき、余程、住宅地域の路地以外では目立つ事は少ない。車の尾行で も車の数が多いので余程ピッタリとくっいて尾行しなければしばらくは察知される事も少ない。逆に田舎だ と人が立つ場所ではない所に数分でも立っていれば目立ってしょうがないだろうし車も少ないのでやはり少 し離れていても目立ってしまう。

どこでも欠点や利点はあるのだが大都会にある当探偵事務所はその欠点、利点を常時考え、逆に利用したり して調査にあたる以外は無いのである。

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